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「キーワード」でみる新不動産評価 〜第14回「最低売却価額から売却基準価額へ(その2)」〜

経済レポート2061号[平成17年4月26日号]掲載

 前回、競売評価の意義とその評価について触れました。今回は、いよいよ新設された「売却基準価額制度」についてとりあげます。

  1. 売却基準価額制度とは
     従来の最低売却価額制度は、評価人が行った評価に基づき執行裁判所が最低売却価額を定め、これを下回る額での買受け申出を認めないという制度でした。
      これにかわる売却基準価額制度は、最低売却価額を売却基準価額に改め、この価額からその2割に相当する額を控除した価額以上での買受け申出を認めるという制度です。
  2. 20%減とは
     立法の経緯をみてみますと、評価にはどうしてもある程度の幅がでること。最低売却価額で売れなかった場合に2割程度下げた価額で再競売する運用を行ったところ売却に至るケースが出てくること等を勘案して、20%減を認めるに至った模様です。   
      なお、減価率については、20%とするか30%とするか等さまざまな議論があったようです。

    (注)

    東京地裁では第一回目では90.3%のものが売れるが、残りをその後20%下げて再競売すると97.1%が売却されたというデータがあります。

  3. まとめ
      裁判所に備えつけられている評価書の評価額そのものの価格水準は変更されません(従来より、高く設定したり、低く設定したりすることはありません)。
      つまり、今後は、従来より20%減した価額での入札が可能となるのです(この価額のことを買受可能価額といいます)。競売の実施にあたっては、売却基準価額とそれを20%減した買受可能価額も公示されます。
      なお、競売は申し立てた債権者の債権回収のための手続ですから、売却をしても優先債権者が債権回収するだけで競売を申し立てた債権者が債権回収できない場合(無剰余)には競売しないことになります。今回の改正で無剰余かどうかの判断は買受可能価額を基準に行うことになりました。
      また、複数の物件を売却した場合に物件の売却代金から債権者へ配当しようとしたところ、各物件ごとに担保権の付き方が違う場合などがあり、各物件ごとに代金額を割り付けないと配当計算ができないことがあります。今回の改正ではこの割付の基準は売却基準価額とされています。
売却基準価額制度
以上
第13回
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