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「キーワード」でみる新不動産評価 〜第7回「コンバージョン」〜

経済レポート2033号[平成16年9月28日号]掲載
  1. コンバージョン
     コンバージョンとは、建物の用途を変更することです。駅舎を美術館として再生したパリのオルセー美術館等、一般に建物の寿命は社会の変化よりも長いことから、時代にあわせて建物の用途を変更して利用するといった手法はヨーロッパでは昔から広く行われていた様です。

      日本では寿命の短い木造工法が多かったためかスクラップアンドビルド(建替え)という考え方が主流でしたが、鉄筋コンクリートを使った建物の一般化を背景に、いわゆる2003年問題(都心の超高層ビル新築ラッシュに伴い、既存のオフィスビルが、相対的な競争力の低下により経営に影響を受けた問題)をきっかけとしてコンバージョンが注目される様になりました。

      今のところ、日本でコンバージョンという場合、主に都心部におけるオフィスの住宅への転用を指すことが多いようです。
  2. コンバージョンの特徴
     メリットとしては「建替えよりコストが安い」「解体費が不要」「工期が短い」「循環型社会、環境問題への対応」等があげられますが、オフィスに比べ住宅は法規制が厳しいことや意外と水回りの改修コストがかさむこと等の問題もあります。
  3. レントギャップ
     レントギャップとは、オフィスビルの空室率が上昇した結果、オフィスビルの賃貸経営が圧迫されてオフィス賃料が下がり、近隣の賃貸マンションの家賃より低くなる状態をいいます。したがって、採算性からみた場合、コンバージョンの導入可能地域としては、まず、レントギャップが発生している地域があげられます。
  4. 最後に
     日本におけるコンバージョンはまだまだ始ったばかりで、課題も多くありますが、2010年問題(団塊世代の定年退職によるオフィスワーカーの減少)や、スクラップアンドビルドから循環型社会への移行、都市回帰、都市再生、不良債権処理等を背景に、とりあえずは、低稼働不動産の再生手法として徐々に導入が進むと見込まれます。将来的にはオフィスから住宅への転用のみならず、様々なバリエーションの展開が期待されます。
      また、従前の用途を変えず、新たな価値を吹き込むことでバリューアップし、新需要を創造するリノベーション(機能刷新)という手法についても注目が高まっています。
以上
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